板倉大地
熊本地震で被災した東海大の旧阿蘇キャンパス(熊本県南阿蘇村)で15日、新入生約110人が崩れた校舎の階段や割れた地面を見て回りながら研修し、犠牲になった先輩に黙禱(もくとう)を捧げた。地震の発生から7年が経ち、被害の風化を防ぐため初めて企画した。
2016年4月16日の本震で、周辺に住んでいた学生3人が倒壊したアパートの下敷きになるなどして亡くなった。学生のフラッシュバックを懸念し、この7年は授業で地震の話を避けていたという。しかし、地震で先輩が亡くなったことを知らない学生が増え、浜田健司教授(54)が現地での研修を企画した。
この日は熊本キャンパス長の木之内均さん(61)が、建物の下敷きになった学生の救助の様子について写真を交えて説明した。宮崎市出身の祝園まりかさん(18)は「壊れた校舎を見て衝撃を受けた。日ごろから懐中電灯を置くなど地震に備えたい」と話した。(板倉大地)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル